Ship John Stories Volume: 10
Japan 広き海を超えた素晴らしき縁。
メイドインオレゴンにこだわった質実剛健なプロダクツを展開するSHIP JOHN。その代表かつデザイナー、そして生粋のクラフトマンであるマイク・イライアスが語る今回のエピソードは、彼と日本を結んだ親愛なる友人との縁について──。
Mike Elias / マイク・イライアス
全米をワーゲンバスで旅した後、多くのインスピレーションを受けたオレゴン州ポートランドに移住。独学でパターンメイキングを学び、2006 年にシップジョンを創業。ブランドの名称はマイクのホームタウンであるアメリカ・ニュージャージー州に旧くからある、美しい灯台の名前から取られている。
またマイク本人が活動を行うバンド「Denver」は、apple music, youtube musicでも視聴可能。
私が初めてSonnyやKotaと出会ったのは、2018年にロサンジェルスで開催されたInspiration LAでのことです。私は日本の素晴らしいブランドの数々が、はるばるLAまで来て出展しているそのショーにとても興味を持ち、行ってみることにしました。彼らはそこでWESCO JAPANのブースを出展しており、同じくブースを手伝っていた私の親友であるWESCO USAのクリスの紹介を受けて互いに知り合ったのです。また、Good Art Hollywoodで行われたアフターパーティーでも再会し、そこでより多くのことを話し友達になりました。私はこの2人に会ってすぐに、彼らの心優しい性格と、当時は私1人でやっているとても小さなブランドだったにも関わらず、私がやっていることを喜んでサポートしようとしてくれる姿勢に感銘を受けたのを覚えています。最初の出会いから数日後、LAからポートランドへ移動したSonnyとKotaは、当時Interstate Ave.にあった私の小さな店を訪ねてくれました。そこで展示していたデニムのWills JacketがKotaにピッタリで、本当は仕事上販売することが出来ないジャケットだったのですが、どうしても日本へ連れて帰って欲しい気持ちが勝り、そうすることが出来たことを今でも光栄に思っています。
Mikeが訪れた、2018年に開催されたInspiration LAと、Good Art Hollywoodにて行われたそのアフターパーティでの一葉。この時にWESCO JAPAN代表のSonnyやディレクターのKotaと初めて出会うことになる
さらにその年の12月と翌年の2月に彼らがポートランドを訪問する度に再会し、SonnyとKotaはシップジョンのアイテムを日本で販売出来ないかと私に尋ねました。私達のような小さな会社が商品を卸売するのはとても難しいので最初は消極的でしたが、オレゴン州で生産された素晴らしいアイテムを日本で紹介し多くの人に知ってもらいたいというサニーの確かなビジョンを知り、また彼を信頼していたので私はシップジョン・ジャパンのための小さな計画を練り始めたのです!
シップジョンの製品を日本で初めてお披露目したのは、2019年春のCC SHOWでした。このような素晴らしい展示会にこのブランドが参加出来ることをとても誇りに思い、ショーの前の週には興奮で店内を歩き回っていました。「日本に行ってお礼を言わなければ!」そう思い立った私は、航空券を購入し2日後には旅立ったのです。
それは、最高峰の職人が集う場所として私が最も高く評価している国への初めての旅でした。私はそれまで、自分の人生においてまさか日本に行ける日が来るとは思ってもみなかったのです。日本語の知識はゼロで激しく緊張していましたが、同時にとても興奮していました。成田空港に降り立った私は、バスと電車を乗り継ぎそのまま横浜へ向かい、CCSHOWに参加していた友人たちと合流し、人生で経験したことのないような温かな歓迎を受けました。そして私とクルーが苦労して作り上げた製品は、同じオレゴンの仲間であるWESCOやDEHENの製品と一緒に美しいブースの中に展示されました。さらに、日本で私たちの商品を購入してくださったお客様との出会いもハイライトでした。大きな言語の壁があったにも関わらず、私たちは商品についての話や興奮を分かち合うことができ、友好関係を築くことが出来たのです。
2019年春に横浜・大さん橋ホールで開催された「CC SHOW 2019」日本でSHIP JOHNがデビューを飾ったファッショントレードショーであった。
WESCO JAPANの母体であるCYCLEMANが正式に取り扱いをスタートさせ、日本総代理店としてSHIP JOHN JAPANをスタート。2019年にマイク・イライアスがその拠点である大阪へ初訪問を果たし、そこで新しい友人との出会いが待っていた。
日本へ初めて訪れることになったマイク・イライアス。日本での食事や東大阪の街並み、古都・奈良の文化財や情景など、この異国の地で想い出深い旅の記憶を紡いでいった。
大阪に到着すると、さらに新しい友人たちとの楽しい時間が待っていました。船場モータース、LYNCH SILVERSMITH、REVOLT CUSTOM CYCLES、奈良への観光、その他たくさんの素晴らしい場所に連れて行ってもらい、食事も友達も全てのことについて私は夢中になったのです。
私は今、5度目の来日の準備をしています。シップジョン・ジャパンの友人たちやビジネスパートナーのおかげで、これまでのどの訪問も想い出深い旅の記憶として心に留まり、この国が大好きになりました。そして、これからもオレゴン州ポートランドで作り上げたクラフトを日本の美しい人々と分かち合い、成長していくことを楽しみにしています。 近い将来、また日本でお会いしましょう!
Mike Elias